わたしのマチオモイ帖制作委員会

わたしのマチオモイ帖制作委員会メンバー
清水柾行

清水柾行

アートディレクター aozora代表

http://www.facebook.com/shimizu.masayuki.5

私が大阪で「クリエイターが社会に対してできること」をテーマにした展覧会をプロデュースした際、最初は1冊だったマチオモイ帖が、クリエイターの誰がつくっても価値があるマチオモイ帖へと変化していきました。全国のクリエイターが参加した東京ミッドタウン・デザインハブでの展覧会では、マチオモイ帖のもつ社会へのポテンシャルがよりはっきりと見えてきたような気がします。世の中に暮らす誰もが持っているマチや人やあらゆるものに対する思い。それはその人しか持ち得ない究極の価値です。しかし同時にその価値は個人的なのに深い共感を生み出します。「そうそう、私もそう感じていた」「小さい頃にそんなこと考えていた」「あたたかい気持ちをもらった」。たぶん大昔から、あらゆるコミュニティーの根底にそうしたオモイが脈々と流れていたんだと思います。

この多様化した社会の中で、そのオモイは形や繋がり方を変えながら幸せに暮らすさまざまな大きさの点になり、その点が無数に集まっていく姿に、新しい地域の姿や日本が見えてくる気がしています。
村上美香

村上美香

コピーライター 188 Corporation

http://www.facebook.com/mika.murakami1

遠い島で暮らす父や母のことが気になってしかたありません。大好きな島のみかんの丘やスイカ畑が過去の風景になるのは悲しいです。じいちゃんや犬がいなくなるのも嫌です。でも、大阪で暮らす私には思うばかりで何もできず、もやもやとした思いが何年も続いていました。で、その、自分だけのもやもやをまとめたのが『しげい帖』でした。で、「マチオモイ帖」は、日本各地のクリエイターが自分だけのもやもやを密かに告白しています。ガイドブックにないってのはソコです。知らない町の人が書いてることなのに、なんでか心の深いところで共振して「あ、私も!」「おお、オレも!」ってなるんです。読み終わった人も、もやもやします。もやもやして何か、その霧を晴らしたくなるような気持ちに駆り立てられます。ほんで、ちょっとオヤジの声でも聞いてみるか、とか、ゆっくり町を歩いてみようかな、となったりします。些細なことだけどそんなことが案外いま大事だよねー、と、うなづき合える友だちが日本各地で増えていきます。

ってことは、うちの田舎の両親も、今ごろどこかの誰かにやさしくしてもらってるかも。
マチオモイはそんなふうに島国・日本をまあるくつなぐ地図なのかもしれません。
築山万里子

築山万里子

プリンティングディレクター アサヒ精版印刷

http://www.facebook.com/mariko.tsukiyama

「思い」をもって伝えることの大切さをしみじみ感じるプロジェクトだと思います。震災後ということもあったかもしれませんが、「自分の足元を見直す」ということに共鳴してくれた人の多かったことに、後からたくさんの気づきをもらいました。公募ではありますが、実はみなそれぞれ、丁寧に人から人へ伝えていった結果、集まったものであり、人の「思い」のこもった1冊1冊ができたのだと思います。それが、はじめの展示からたった2年足らずでこんな広がったなんて!そして、作ったみなさんそれぞれが、「つくってよかった」と感じてくれたことが、何より次の展示へのステップになりました。「思う」ことからはじまった気持ちが形になり、その気持ちは終わることなく、逆に広がっていくのです。

日本中にマチオモイの気持ちが、たんぽぽのように広がって、そこに咲いていくといいな・・・
廣瀬圭治

廣瀬圭治

アートディレクター キネトスコープ社

http://www.facebook.com/kiyoharu.hirose

20代前半、わたしは日本各地を放浪していました。地域に根ざした様々な暮らしと独自の文化、そして、そこに暮らす人々の知恵やぬくもりに触れ、いろいろな事を学び、気づきがありました。この展覧会でも同じような気持ちを覚えます。さまざまな切り口、表現はあるけれど、誰もが共感してしまうようなマチオモイ帖。「本当の意味で豊かな暮らし方」「クリエイターとして地域と共存する。」10年前に思い描いていたそんなこれからを、少しずつだけど具体化していくきっかけを得ました。

それはあくまで、わたしと「マチオモイ帖」のお話し。捉え方や価値観は違いますが、そんなひとり一人のマチオモイ帖の可能性を、ゆっくりでいい、1ページずつ開いていくような展覧会になればいいなぁと思っています。そこから日本のこれからのヒントが見えてくるような気がしてならないのです。
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